「簡潔に」って言っただけなのに…Slackが氷点下になったあの日のトラウマ
「えっと……俺の文章、そんなに読みにくかったですか?」
入社3年目の頃、社内チャット(Slack)でプロジェクトの進捗報告をしてきた後輩から、そんな怯えた声で話しかけられたことがあります。冷や汗が出ましたね、マジで。
その時、僕は後輩からの長文メッセージに対して、こう返信していたんです。
「要点が分かりづらいから、もっと簡潔にまとめて」
自分としては、「業務効率化のために、要点を絞って伝えてほしい」というアドバイスのつもりでした。善意のつもりだったんです。でも、送られた側の後輩からすれば、冷たく突き放されたように感じたのでしょう。その日を境に、彼とのチャットのやり取りはロボットのようにギクシャクし、僕に相談してくれる回数もパタッと減ってしまいました。若気の至りとはいえ、本当に苦い思い出です。
30代になり、中間管理職として上と下の板挟みになる今なら痛いほど分かります。チャットやSlackでのやり取りは、文字だけのコミュニケーションだからこそ、言葉のトーンを少し間違えるだけで「冷たい人」「怒っている人」という印象を与えてしまうんですよね。過去の僕のように、何気ない一言で周囲を凍りつかせた経験を持つビジネスパーソンは少なくないはずです。
「チャットの返信、冷たすぎない?」と上司に凍りつかれた僕へ。角が立たない『大人のスマートな連絡術』でも触れたように、テキストの温度感を制する者は、社内コミュニケーションを制します。
今回は、相手のプライドを傷つけず、かつ「簡潔に分かりやすく伝えてほしい」という意図を120%汲み取ってもらうための、大人のスマートな言い換え術を徹底解説します!
なぜ「簡潔に」という言葉は地雷になってしまうのか?
そもそも、なぜ「簡潔に」という言葉は相手をイラッとさせてしまうのでしょうか。その理由は主に3つあります。
- 「あなたの話は下手だ」というダメ出しに聞こえるから:ストレートに「簡潔に」と言われると、自分のこれまでの努力や思考のプロセス全否定されたように受け取られてしまいます。
- 感情が剥ぎ取られて冷たく感じるから:対面であれば笑顔や相槌でカバーできますが、チャットの文字面だけだと「早くしろよ」というプレッシャーや怒りに変換されやすいのです。
- 相手がどう直すべきか分からないから:ただ「簡潔に」と指示されても、どこを削ってどこを残すべきか迷ってしまい、かえって時間がかかる原因になります。
僕たち30代は、プレイングマネージャーとして自分の仕事をしつつ、後輩の指導や上司への報告もこなさなければならない忙しい世代です。「早く結論を知りたい!」と焦る気持ちは痛いほど分かります。だからこそ、イライラをそのまま文字にしてぶつけるのではなく、相手が気持ちよく要点をまとめてくれる「魔法のクッション言葉」を使いこなす必要があるんです。
【実践】「簡潔に」をマイルドに伝える!大人の言い換えフレーズ4選
それでは、ここからが本題です。「簡潔に」という要求を、角を立てずに相手へ伝えるための具体的な言い換えフレーズを4つご紹介します。明日からのSlackですぐに使えますよ!
1. 相手の頑張りを認めた上で依頼する:「全体像がよく分かったので、次は『3つのポイント』に整理してもらえると助かります!」
長文を書いてくれた相手に対して、まずはその労力をねぎらうのが大人の作法です。一通り目を通した上で、具体的なアウトプットの形を提案してあげましょう。
【こんな場面で】 後輩からダラダラと長い状況報告のチャットが送られてきたとき。
【言い換えのコツ】 「全体像がよく分かった」と一度受け止めることで相手に安心感を与え、「3つのポイントに整理して」と具体的に指示することで、迷わず簡潔な文章に直させることができます。
2. 結論ファーストを促す:「お忙しいところ申し訳ない!意思決定を早くしたいので、結論から箇条書きで教えてもらえる?」
上司や他部署のメンバーに、急ぎで要点をまとめ直してほしいときのフレーズです。主語を「自分(意思決定のため)」にすることで、相手への批判を回避できます。
【こんな場面で】 タイムリミットが迫っている中、要点が見えない長文の相談が飛んできたとき。
【言い換えのコツ】 「自分のために助けてほしい」というスタンスをとることで、命令口調にならず、スムーズに要約された情報を引き出すことができます。
3. スマホ画面を意識させる:「移動中のスマホでもパッと見で把握できるように、要点を短くまとめてもらえるとありがたいです!」
「長すぎて読みにくい」を、物理的な状況を理由にして角を立てずに伝える高等テクニックです。
【こんな場面で】 外出先や移動中のメンバーに、チャットで要件だけサクッと確認したいとき。
【言い換えのコツ】 「移動中でスマホ画面だから」という共通の制約を理由にすることで、「文章が下手だから簡潔にしろ」という意味合いを完全に消し去ることができます。これは営業マン時代に編み出したお気に入りのフレーズです(笑)。
4. サマリー(要約)を可愛くおねだりする:「僕の頭の回転が追いつかず…!要点を1段落でダイジェストにしてもらえるとすごく助かります!」
自分の理解力が低いことにして、相手に簡潔なまとめを促す謙虚なスタイルです。
【こんな場面で】 相手の専門知識が高すぎて、チャットの文章が難解かつ長文になっているとき。
【言い換えのコツ】 自虐を交えつつ「ダイジェストで」と依頼することで、相手の自尊心を傷つけずに、見事に整理された要約文を手に入れることができます。
まとめ:チャットの「簡潔さ」は、思いやりと工夫で生み出せる!
チャットやSlackでのコミュニケーションは、ほんの少しの言い回しの違いで、相手との信頼関係を深めることもあれば、一瞬で凍りつかせることもあります。
昔の僕のように、「簡潔に書け!」とストレートに送って相手を萎縮させてしまうのは、もったいないしお互いにストレスですよね。板挟みで忙しい30代だからこそ、相手を思いやるクッション言葉を添えて、スマートに仕事を回していきたいものです。
「相手に負担をかけず、気持ちよく要点をまとめてもらう」
この大人の言い換え術をマスターすれば、あなたのSlackの好感度は爆上がり間違いなしです。今日からぜひ、試してみてくださいね!
